「車のない生活、節約できるのはわかるけど、車なくてホントに大丈夫?田舎でもできるの?」
こんな疑問に答えます。
結論から言えば、車のない生活で年間30万円節約でき、耐えきれないほどのデメリットはありません。また、田舎では条件がやや厳しくなりますが、やろうと思えばできます(記事で解説)。
わたしは、妻と子ども2人の4人家族ですが、車のない生活を3年続けており、メリットとデメリット、そして、実家が静岡の田舎なので田舎の事情も把握しています(離島などでは厳しいかもです)。
記事では、車のない生活のメリット、デメリットはもちろん、車の代替手段や田舎で車のない生活をするための条件まで解説していきます。
この記事を読めば、車のない生活で年間30万円をとるかどうするか、迷わず選べるようになりますよ!
目次
車のない生活を始めたきっかけ、理由
車のない生活を始めたのは、純粋に、出費を減らしたかったからです。
国家公務員から民間企業に転職し、年収が4割ほど減ったため、「要らないものは削ろう」と決めました。
保険料、通信費用、住宅費用などを見直しているときに「あれ?車ってホントにに必要なの?」と気づき、費用対効果悪すぎ問題が浮上したのです。
車のない生活での節約額
車のない生活は、年間30万円ほどの節約になっています。
車を売るかどうかは少し迷いましたが、あまりにも維持費が高く、使う頻度が少ないと判断しました。
実際の節約額【30万円以上浮く】
このツイートが結論です。
<車にかかる費用>
2年で・・・
・税金 6.9万
・保険 10万
・車検 10万
・駐車場 24万(月1万)
・修理費 5万円(年2.5万)
・ガソリン 9.6万(月0.4万)
・高速道路 12万(年2万×3回帰省)2年で77.5万円。1年だとこの半分で38.75万円。
車を持たないという選択肢にも、現実味あるよね。— めんおう|SNS×主夫ライター (@mennousan) May 17, 2019
<車にかかる費用>
2年で・・・
・税金 6.9万
・保険 10万
・車検 10万
・駐車場 24万(月1万)
・修理費 5万円(年2.5万)
・ガソリン 9.6万(月0.4万)
・高速道路 12万(年2万×3回帰省)2年で77.5万円。1年だとこの半分で38.75万円。
車を持たないという選択肢にも、現実味あるよね。
車の代替手段として、原付と公共交通機関を使いますが、それを差し引いても年間30万円ほどの節約になっています。
使っていた車と原付の比較
使っていた車は、日産のティーダでした。
(出典:ガリバー公式サイト)
ティーダを売却してからすぐ、原付(ヤマハ アプリオ)を使い始めました。
車の売却価格は30万円ほどで、車があまり必要でない、という方にとってはこの時点で大きな節約になりますね(車売っても30万かぁとは思いましたが…)。
車と原付のスペック、維持費を比較すると以下の通りです(車検などが2年単位なので、2年間の費用です)。
車(日産 ティーダ)
|
原付(ヤマハ アプリオ)![]() |
|
排 気 | 1,498cc | 49cc |
燃 費 | 16km/l | 62km/l |
重 量 | 1.1t | 65kg |
サイズ | 5ナンバー | ー |
税 金 | 6.9万円* | 0.4万円 |
車検費 | 10万円 | 0円 |
保険料 | 10万円 | 5万円 |
駐車場 | 24万円(月1万円) | 0円(駐輪場でOK) |
修理費 | 5万円(必要に応じて) | 0円(わずかにオイル代) |
ガソリン代 | 9.6万円(月0.4万円) | 1.2万円(月500円) |
高速道路 | 12万円(年2万円×3回帰省) | ※新幹線:12万円(年2万円×3回帰省) |
合 計 | 77.5万円 | 18.6万円 |
1年に換算した合計 | 38.75万円 | 9.3万円 |
*自動車税は、2019年10月1日以降、金額に変更があります。
車の維持費がえげつないですね。
しかも、車検は、車種や店舗によっては10万円を超えることもあます。
さらに、車検時に徴収される重量税が、新車購入時から13年目以降増額されていくのも痛いところです。(重量税についてはソニー損保公式サイトがわかりやすいです)
原付と比較してわかる通り、純粋に年間30万円ほどの節約になっています。
さすがに原付はムリだという方は、ここ数年でサービスが広がっているカーシェアリングなどもありますよ。
田舎、地方で車のない生活をするための2つの条件
ただし、田舎や地方で車のない生活をするには、大きく2つの条件があります。
ここでは、静岡県のわたしの実家の状況に照らして考えます。
通勤先が遠いと厳しい【結局、距離と頻度】
結局は、距離と頻度の問題です。
車を持たない分で節約できるお金と、車がないことでかかる費用(タクシー代など)を比べつつ、手間も加味して判断することになります。
実家では、母と妹が街の方へ、父と弟が市外に出勤します。
特に父と弟は、駅やバス停からかなり離れた地域に会社があるので、車のない生活をしても節約面でのメリットが小さく、手間が大きいということですね。
通勤は在宅でできる仕事でもない限り、毎日決まってすることです。
通勤先の場所、通勤手段はどうかが、車のない生活ができるかどうかの決定打になるでしょう。
高齢者の介護などの負担が大きい
通勤の次にネックになるのは、高齢者の介護などです。
実家には、80歳を超える祖母が2人おり、老人ホームに通ったり、通院したりしています。
バスなどを乗り継いで自分で行ければいいですが、歩くのもおぼつかないので厳しいです。
何もないところで転んで骨折した、ということも年に1回はあります。
いくら安上がりになっても高齢者などの状況によっては、車のない生活は、逆に精神的な負担が大きくなることもあるのです。
節約できる額と、精神的な負担を考えて、バランスのいい方をとるのがいいでしょう。
車のない生活のメリット
最大のメリットは年間30万円節約できることです。しかも「固定費」なので半永久的に支出を抑えられます。
他にも、3つのメリットがあります。
最大のメリットは、年間30万円節約できること
年間30万円の固定費を削れるのは、正直かなり大きいです。
- 1ヶ月働かなくてよくなる
- 月収が2.5万円下がっても大丈夫
- 海外旅行に年2~3回多く行ける
こんなことが可能になります。
車のない生活が始まってすぐ、「こんなに気持ちがラクになるのか…」と感動すらしました(これはマジです)。
生活なんて、その時の状況でいくらでも変えていけるんだなと思ったのです。
しかもこれはほぼ固定費です。
車のない生活を続ける限りは、30万円が節約され続けます。
「暮らしの仕組み」を変えるインパクトの大きさがわかりました。
車のために使う時間を節約できる
車のない生活ができれば、車を持つための諸手続きなどにかかる時間も節約できます。
- 車検はどこが安いか
- 実際に車検をしてもらう(行ったり来たり)
- 保険の見直し、手続き
など
これは意外に大きいです。
熱中している仕事や趣味がある人にとっては、各種手続きは辛い作業だと思います。
わたしは浮いた時間で、1つでも多く記事を書いています(仕事であり趣味)。
車を持つストレスから解放される
車のない生活を始めて気づきましたが、意外にも、車は持っているだけでストレスでした。
- 保険何等級だっけ?
- 車で外出したけど、駐車場あるかな…
- ネット保険の方が安いんじゃない?
- 車検って期限いつだっけ?どこが安いの?
- 傷ついた…!横の車がぶつかったんじゃないか…?
以上のようなことを考えるのが手間で、ストレスだったのです。
原付+公共交通機関なら、このストレスはほぼ消えますよ。
体を動かすようになる
車がないと、外出先が絞られ、公園に行く頻度が10倍になり、運動する習慣もつきました。
月1回で公園に行っていたのが週2回になるイメージです。
子どもがいるからなおさらかもしれませんが、公園では子どもと一緒なって走ります。
そして、それがきっかけになり、わたし自身、毎日のランニングが習慣になりました。
このように、車のない生活を始めて、体を動かすことが増えたのです。
毎日ランニングをするようになってから、毎日の食事に気をつけるようになり間食が減りましたし、気分転換になるので夜でも集中して仕事や趣味に取り組めるようになりました。
車のない生活のデメリット
車のない生活にはデメリットもあります。
ただし、このデメリットは、固定費を年間30万円節約できることを考えれば、余裕で耐えられるものだと思います。
雨、寒さに弱い
やっぱり原付は、雨や寒さをもろに受けます。
ただし、慣れます。
雨は濡れても乾きますし、寒さは厚着をすれば大丈夫です。
雨、寒さに弱いのは原付ではなく、乗っている本人です。
人によっては、特にデメリットと言うほどのことではありません。
緊急対応に時間がかかる
車のない生活3年間で、2回ほど緊急対応時に不便を感じました。
1回は妻が高熱を出したとき、もう1回は、子どもが夜中に腹痛を訴えたときです。
妻の高熱のときは、雨が降っていたこともあり、タクシーに乗れるまで1時間ほどかかりました。
子どもの腹痛の時は30分ほどで乗れましたが、いずれも自家用車があれば、もう少し早く病院に行けたと思います。
ただし、これも費用対効果です。
緊急事態は、頻繁に起きることではありませんし、本当にヤバイ時には救急車を呼びます。
車を持っていないと対応できない緊急事態は、ほぼないのではないでしょうか。
「気軽に」イオンに行ったりができない
「今度の週末暇だから、イオンでも行こうか」ということを気軽にはできなくなりました。家族持ちにとっては意外に大きなデメリットになるかもしれません。
これはイオンに限らず、公共交通機関では行きにくい場所という意味です。
ただし、これは、メリットでもあります。
遠出しない分、お金を使わなくて済むからです。
しかもこれは、必要な支出ではなく、無駄遣いがほとんどです。
厳密な節約額まではわかりませんが、月に2回行っていたイオンは、車を持たなくなってからは年2回になりました。
あとは、子どもの成長に合わせて必要になるかどうかも検討した方がいいと思います。
習い事などで必要になる可能性があるからです。
ただし、年間30万円節約できるので5年後から使う、と考えれば節約額は150万円になります。車を持たなかった期間の節約額を出しておくと、比較しやすくなりますよ。
車のない生活をして、意外だったこと【新たな発見】
一言で言えば、やってみると、意外に何とかなるということです。
食料品の買い物は原付で十分【1週間分OK】
「車がないと買い物に困る」という意見がありますが、家族4人分、1週間分の買い物なら原付でも運べます。
このように、運搬には3か所使えます(うち一か所は背中ですがw)。
また、バイクのシート下の容量は500mlペットボトル15本分で、わたしが愛飲しているWILKINSON(レモン)で確認しました。
ただし、道路交通法上の注意点もあり、以下3点は禁止事項なので気を付けてください。
- ロープで固定せず、ステップに置くなどして走行
- 重量や幅をオーバーする荷物を置いて走行
- 荷物を落下させ、後続車に危険を及ぼす
詳しくは、原付の関連の違反について解説している記事をご覧ください。
話を戻すと、家族4人分、1週間分なら原付でも一度に買い物できます。
近くにドラッグストアなどがあれば、足りなくなったら買い足しもできるので、さらに都合がいいですね。
食料品は通販で制覇できる【これはすごい】
食料品は、スーパーに行かずとも、ネットスーパーで買えます。
特に、イオンネットスーパーは、離島以外なら、かなりの田舎まで対応している上、以下のメリットがあります(他にも、イトーヨーカドーや西友もネットスーパーをしておりますが、地域が限定的)
- 対応商品が4万点と他と比べて圧倒的
- 「火曜市」というセールを利用できる
- トップバリュー系商品を購入できる
- WAON POINTがたまる
- 一定金額以上買えば、配送無料になる
正直「近所の安いスーパー」よりは高めになりますが、家にいながら買い物でき、どこにでも配達してくれるので、車のない生活にはもってこいです。
年間30万円浮くことを考えれば安上りでしょう。
お住まいが対応エリアかどうか気になる方は、郵便番号を入力するだけで確認できるので、どうぞ!
(出典:イオンネットスーパー公式サイト)
食料品以外の買い物も、配送サービスで済む
車のない生活をして初めて気づきましたが、食料品以外の買い物も、配送サービスで済ませられます。
身の回りのほぼすべてのものはAmazon、大き目の家具はニトリ、家電はヤマダ電機などの量販店のサイトで買えば、届けてもらえます(一部の離島などを除く)。
これまでの「ちょっと車で行って見てくる、買ってくる」がなくなり、「届けてもらえるなら安いもの」と考え方が変わりました。
時間も労力もかけず、外で事故に合う危険もないので、車がない方が効率的じゃないかと思うほどです。
車がないと行動が変わり、考え方も変わる【要するに慣れ】
「車がなくても、慣れればいけますか?」と聞かれます。
結論、車がなくても大丈夫です(慣れます)。
車がないと行動が変わり、考え方が変わり、ないのが普通になるからです。
- 車がないから自転車で行こう
- 車がないから外食じゃなくてピザとろう
- 車がないからイオンじゃなくて、公園でピクニックしよう
車がないと不便で暮らせないかも…と思う方もいるかもしれません。
しかし、なければないで、別の過ごし方をするようになりますし、不便だとも感じなくなりますよ。
これで年間30万円浮けば、苦労でも何でもないということです。
まとめ
車のない生活では、車の維持費、年間30万円がほぼ丸ごと節約できます。
30万円という額は大きいですが、これが固定費だというのが車のない生活の最大の特徴です。
1年で30万円、10年で300万円です。
独身の方なら、300万円あったら1年以上働かなくてもいいだけのお金になりますし、家族持ちなら月2万円分広い家に住めるかもしれません。
車が好きだという人を否定するつもりはまったくありません。
ただ、そうでない人にとっては、車の維持費はあまりにも高いということです。
車のない生活。
本気で検討してみる価値はあると思います。
3年前、車のない生活を始めることに決めて、本当によかったと思っています。